お兄ちゃん―… いつも、いつも心配症過ぎるって思ってたけど 全部私をしっかり育てるためだったんだ…。 自分の幸せを…好きな人と 結ばれることさえも諦めて… そんなに大切にしてくれてたなんて…!! 涙が込み上げてきた。 今までお兄ちゃんの思いなんて 気づきもしなかった。 ぽんっ 泣いてる私の頭をメガネくんがなでてくれた。 「楓…さっきも言ったけど、望ならもう大丈夫だ。」 「何が大丈夫なんだよ?! まだ望は高校生だし、俺がいなきゃ料理だってできないんだぞ?」