2年前、タクヤの転勤が決まったとき、私たちは
別れるか、どうか、話し合った。
関西出身のタクヤは、実家が、関西にあったし、
大阪の支店への転勤は、少なからず希望はしていたと思う。
でも、その時の私たちは、別れるにしても、結婚するにしても
その結論を出すほど、私たちの関係は、成熟していなかった。
だから、私たちは、とりあえず、遠距離恋愛という選択をした。
第二週目は、私が、大阪へタクヤを訪ね
第四週目は、タクヤが東京へ、私を訪ねてくる。
最初の1年は、そのリズムだった。
でも、最近は、タクヤの仕事が、忙しくて、訪ねるのは私ばかりとなっていた。

