改札を出ると、いつものように、タクヤが待っていてくれた。

すらりとした背に、長い手足。

茶色がかった髪に、小さな顔。

友達は、「タクヤくんってモデル体型だね」って言う。

服のセンスだって、悪くない。


「よっ!」

なんて、手をあげてもさまになる。


この大阪の街に、タクヤは似合わない。

こんなに、かっこいいタクヤは、この街に合わない。


タクヤが似合うのは、東京だ。