バチンッ!!



アタシは
幸子をひっぱたいた。




病室に
音が響く。




アタシは
幸子の胸ぐらを掴んで
言った。
「なんで
あんたは
そんなに弱いの?

アタシを傷つけて
隼人を巻き沿いにして
楽しいの?」
アタシも気付いたら
泣いていた。




幸子は
目をそらしている。




アタシは
包帯をしていない手で
幸子を揺さぶって
問いかける。



「アタシや隼人を傷つけて
幸子
楽しかったの?」



幸子は
無言のまま首を横に振る。




「馬鹿じゃないの?
辛かったら
誰かに
正直に言えばいいじゃない。
どうして
誰かを傷つける事しか
考えないの?」


「何してんだよ!!」
その時
隼人が病室に
入ってきて
アタシを止めた。




幸子は
床に座り込み
「ごめんね。」
って
何回も呟いた。




不器用な
アタシと幸子は
大声で泣いていた。





隼人は
キツく
アタシを抱きしめていた。




アタシは
その夜
不倫の彼の事を
話した。




幸子の事も話した。




隼人が大切な事




とにかく
沢山話して眠りについた。




隼人は
ただ
アタシの話しに
何も言わず頷いた。



アタシは
久し振りに
ゆっくり深く
眠りについた。