ｷﾐのﾄﾅﾘ

自分の気持ちは
まだ分からない。



それとも
強がりなの?

ｱﾀｼは
自分の心に問いかけた。


勿論
答えなんか返ってこないけど…。

「ねぇ
磨美は好きな食べ物何?」
隼人が聞く。


ｱﾀｼの好きな食べ物は
もちろん
マカロンなんだけど。

そんな事言ったら
かわい子ぶってるって
思われるかな?
少し前のｱﾀｼなら
『イタリアン』って
答えるかな?

でも
隼人には
素直になれる気がする。


「マ…マカロン」
あぁ～言っちゃった。
「マカロン?
良いね。
可愛いね。
俺はねぇ
ケーキ好きだな。」
隼人ケーキ好きなんだ(笑)
可愛い。

でも
隼人…今のｱﾀｼの言葉聞いて
『可愛い』って
言ってくれた。


なんか…
素直になれた気がする。
でも
一瞬だけね…(笑)


「そう言えば磨美どこ住んでんの?」
隼人が聞く。
「歩道橋の近く。」
ｱﾀｼは答えた。


なんか答えてばっかり


今度はｱﾀｼが聞いてみよ。
「なんで
この街を選んだの?」
隼人は言った。
「桜並木があるから
桜のアーケードの中
散歩したいなぁ…って思って」
「そうなんだ…(笑)
春になるの楽しみだねっ」
ホントに隼人は
可愛い。

気持ちが
ほっこりする気がする。
男らしい隼人。
時々可愛い隼人。
まぁ…可愛いのは、きっと酔ってるからだと
思うけど。



数時間前に出会ったばかりの
隼人。
ありがとう。