「あのっ…万華鏡も見れたので、そろそろ帰ります!さようなら!」


私は照れながらペコリとお辞儀をした。


「今日は、お祝いの言葉ありがとな。三咲と色々と話が出来て良かったよ。また明日な!」


先生は手を振ってくれた。

帰り道、自転車のペダルをいつもよりも早くこいでいた。


先生とこんなに長い時間、一緒にいて、話をして…


おまけに“可愛い”って言ってもらえて…


こんなに素敵な気持ち初めてだよ…!


心がはしゃいでいた。



夏の暑ささえ、今の私にとってはすがすがしい新緑の頃のような空気に感じた。