「…他に分からないところあるか?」


「あとは…大丈夫そうです。ありがとうございます!」


ノートに書かれた先生の字、輝いて見える。


このノートは一生大事にしたいな。


「お疲れさま。頭使って疲れただろ?」


「そんなことないです。先生に色々教えてもらえたから良かったです。」


かえって、追試になってラッキーだったのかも…。


「…俺も、確実にオジサンになってきているんだよな。三咲ぐらいの年齢に戻りたいな。」


先生は窓の外を見ている。

「先生、オジサンには見えないですよ。」


いつも思っていることを、言った。