カレイドスコープ〜先生を想う日々〜

向田先生は来る気配すらない。


先生…もしかして、向田先生が来るまで待っててくれてる…?


試合、もうちょっとで優勝出来る大事なところなのに…。


きっと先生だって試合に戻りたいよね。


「入江先生、あの…私もう平気なので、試合に戻って下さい。」


平常を装ったつもりだったけど、声がうわずってしまった。


「でも…大丈夫か?本当に。」


先生は戻るのをためらっているみたいだ。


「大丈夫です!向田先生もそのうち来ると思いますし、来たら一応診てもらいますから!」


私はにっこりと笑った。