「ごめんな。痛い思いさせて…。」


先生は心配そうな顔をしたままだ。


「本当に大丈夫です。もう痛みもなくなってきましたから。」


私は目の上をおさえていた手をはなした。


「ちょっといいか?」


先生は私に、ぐっと近寄った。


「この辺、痛むか?」


先生の手が額の辺りに、そっと触れた。


ぅわあ〜!!


先生がこんなに近くにいる!


ドキドキが激しくて、先生に聞こえるんじゃないかって思った。