「ほら、三咲の万華鏡…これだろ?」


先生の手のひらにのっていたのは、私が無くしたと思っていた万華鏡だった。



「先生がどうして持ってるんですか…?」


びっくりしてしまった。



「拾ったんだ。休み時間中に廊下を歩いていたら、偶然な。」


こんなことってあるんだ…。


無くした万華鏡が今、先生のもとにあるなんて…。



「確か、この万華鏡、もらったって言ってたよな?」

「はい。お祭りに行った時に見知らぬ人がくれたんです。」



こんな形で、先生が私の万華鏡を見ることになるなんて…。そう思った。