「す……すごいと思いました!音痴なんかじゃ全然ないじゃないですか!」


思わず繋がりそうな言葉を選んでしまった。


「ありがとな。三咲にそう言ってもらえて嬉しいよ!そろそろ学校帰らないとな。」


先生は先にステージを降りた。


はあ…


心の奥から空気が漏れるような感じがした。


ものすごく緊張したよ…!


あとちょっとだったのに…。


たった一言…


その大切な一言だけだったのに…。


ドキドキして、言えなかった自分がもどかしかった。