コンクールも無事終わり、ホールから出ると、生徒たちは続々と学校へ戻っていく。


どこかに入江先生いないかなあ…。


ついつい先生を探してしまった。


「愛菜、先生探してるの?先生なら、あそこ!」


和沙がホールを指差した。

「まだ先生、中で片付けしてるみたいだよ。行ってきたら?」


ぽんと私の背中を押して送り出してくれた。


「ありがとう!ちょっと行ってくるね。」


私は、ホールの中に再び入った。