「私たちは2歳差なんです。だから優人、来年は高校生になるんです。」


「そうか…。じゃあもし良かったら来年うちの高校に来てくれよな!」


先生は優人に、にっこりと笑いかけた。


今の私だったら、先生に『来てくれよな』なんて中学生の時に言われたら、絶対に行くだろうな。



そう言ってもらえた優人が羨ましかった。


「ごめんな。長々と話しちゃって。優人君、退屈だったろ?そろそろ俺も行くよ。」


先生は腕時計をちらっと見た。


「それじゃあ、先生また夏休み明けから宜しくお願いします。」


「こちらこそ、よろしくな。じゃあな!」


先生が私たちに手を振ってくれた。



私も、ついつい手を振ってしまった。