先生の姿を見送り、私も帰ろうと昇降口に行こうとした時、


「愛菜!」


後ろの方から和沙が走って来た。


「和沙も部活?」


「うん。卓球練習やって終わったところ。」


「そっか。じゃあ、これから一緒に帰る?」


久しぶりに会ったので、誘ってみた。


「うん!一緒に帰ろ!ところで、さっき入江先生と一緒じゃなかった?」


和沙に言われて、ビクッとなってしまった。


「あっ…うん。たまたまばったり会って…ただそれだけ。」


「ふーん…」


和沙は疑いの目で見ている。


「愛菜、ちょっと教室行かない?」


「えっ!?和沙?」


わけが分からないまま、和沙に手を引っ張られながら、教室に行った。