先生のことが気になり始めたのは、高校1年の冬。


先生は化学を担当していて、私たちも教えてもらっていた。


ある日、私が休んだ時の化学の課題プリントを提出しに理科準備室に行った時のこと。



「失礼します。」


準備室は珍しく先生1人だけ。


「お。三咲。どうした?」

先生はすぐに私に気付いて声をかけてくれた。


「あの…昨日休んでしまって、出来なかったプリントを出しに来ました。」


そう言って差し出すと、


「そうか、昨日休んでいたっけ。大丈夫か?」


私のことを心配をしてくれた。