「あと、ちゃんと産婦人科にも行った方がいいんじゃない??もし、妊娠してたら大変でしょう??」



誰もが産婦人科に行くことを進める。


でも、まだ心の準備が出来ていると言う訳でもない。


もし、赤ちゃんが出来てたらと思うと、何処かで怖がっている自分が居た。



「ちゃんと行くよ。でも、もし妊娠してたら…」


「おろすしかないでしょう??まだ、16なんだから」



みんな同じ答えだ。


みんな分かってない。



「取り合えず、産婦人科には行くわよ」



無理矢理、あたしは車に乗せられた。



もし、妊娠してたら…。



あたしは、自分のお腹に手を当てる。



何の変化もない、いつもと同じ触り心地。


普通なお腹なのに、妊娠してたりするの??



産婦人科に来ている人は、あたしと同じ歳くらいの人なんていない。


結構あたしより年上だ。



そりゃあ…高校生で妊娠する人なんて、なかなかいないよね…。



「水野さん、どうぞ〜」



あたしとお母さんは、個室へと移動した。