「陽奈が選んで」


「うん…」



あたしは黙ってリングを選ぶ。


二人でつけるものだから、少しシンプルなものを選ぶ。



「これは??」



あたしは颯斗にリングを差し出す。



「いいんじゃねぇ??」



颯斗はそれを買うとあたしに付けてくれた。


あたしはそれを見つめる。


すごく嬉しかった。



「これをつけてる限りずっと一緒な」


「うん」



あたしと颯斗はペアリングを一緒に見つめた。



そんなに高価なものじゃないけどすごく気持ちは伝わってる。


ありがとう…。



その後、ゲームセンターに行った。


可愛いユーホーキャッチャーを見つけて、はしゃぐあたしを見て颯斗は呆れてた。


でもあたしが欲しいって言ったキーホルダーを、取れるまで何回もやってくれたね。



あたしはそれがすごく嬉しかったよ。



プリクラも最初は嫌がってたけど「しょうがないな」と言って仕方なく付き合ってくれたね。


自分の携帯の裏にそれぞれプリクラを張って、二人で見せ合いをしたね。



それもあたしにとって幸せな時間だった。