「陽奈おはよ〜」


「おはよ〜」



いつも通りの朝。


あたしはいつも友達の桜と電車で学校に向かう。


朝起きるのは早いけど、もう慣れた。



「そういえば今日さ〜…」


「ん?」



あたしは桜の方に顔を向ける。



ドン!



いきなり強い衝撃を受ける。



「痛ッ!!」



あたしはつい叫んでしまった。



「すいません」



茶髪のサラサラな髪をなびかせた男の子がそう言った。



「あ…いえ。こちらこそ…」



あたしも頭を下げる。


あたしはしばらくその男の子の名前を見つめていた。



「陽奈!!どうしたの??ボーっとして…」



桜が不思議そうな顔をしてこっちを見ている。



「あ、ゴメン!!ちょっと考え事してて…」



あたしは急いでその男の子から目を逸らした。