第一章 ―二人の想い―


美月 鈴(みずき りん)。


織丘中学校に通う中学2年生。


小さい時、幼馴染みの青島 一哉(あおしま かずや)君とよく遊んでいた。


1つだけ大切な約束したのに…。小学2年生の時に、青森に引っ越してしまった。


それ以来、話すことも会うこともなかった。


それから6年たった今、一哉のことを忘れられない。


私は、毎日1枚の写真を見て「一哉、帰ってこないかなぁ」なんて言いながら帰りを待ってる。


自分でもバカだって思ってる。帰ってくるかどうかも分かんないのに。


今年も会えないのかな?


分かんないことばっかだな。


そんなことを思っていた次の日―


友達の麻唯との登校中。