「綾穂、ご飯よー!降りてきなさい~っ」 「・・はぁい」 あたしはお母さんに全然聞こえない声で 返事をした。 好きな人とメールすると、 こんなに嬉しくて、ドキドキするなんて 知らなかった。 好きな人からの返事が来なくなると、 こんなに寂しくて、不安になる事も 知らなかった。 知らないことが多すぎた。 ―あたしは、恋愛の未熟者だ。