しばらく車の中は車の揺れる音しかしなかった。 『相変わらず結衣ちゃんとあんた中いいのねー』 海のお母さんが沈黙を破った。 『別に……仲良くねぇよ』 海が言い返した。 『またそんなこといっちゃって! 結衣ちゃん可愛らしくなったねー』 『えっいえそんな!』 『普段はこんな顔してないからこいつ!』 『はぁ私はいつもこうだから!』 『違うだろ!』 『ははははっ』 海のお母さんの笑いが私達の口げんかを止めた。 『あんたら、昔から変わってないわね』 私は無性に恥ずかしくなった。