あの日から香織は安田涼にアピりまくり。
あたしも香織に協力しようと頑張った。
「小波!
協力ありがとね〜。
小波のお陰で涼君と話せまくり〜。
涼君超カッコイイ!」
香織は嬉しそうに言う。
「香織楽しそうだね。
安田とは付き合えそう?」
付き合えたらいいね!
「小波がもっともっと頑張ってくれたら付き合えるかも〜。」
軽くプレッシャーかも。
「つか、安田って音楽超詳しいらしいよ〜。」
香織はまじで!?って顔してる。
「俺がどうしたって?」
っていきなり安田がきてびびった。
「え?
なんでもないよ?」
「なんでもないってなんだよ〜。」
って安田があたしのほっぺをぐにってした。
それを見た香織が軽くうらやましそうな顔をして、
「涼君て音楽に超詳しいんでしょ?」
って超つくり声。
軽く吹き出しそう。
「超ってほどじゃないけど、結構好きだから〜。」
「じゃあさ、今度一緒にCDショップに付き合ってくれない?」
お?
香織って誘い上手?
それを聞いた安田が、
「いいよ〜。
じゃ今度3人で行こ〜よ。」
え?
3人で?
香織が不満そうな顔してる。
やばい。
「安田〜。
何言ってんのさ〜。
香織は音楽の詳しい安田と2人で行きたいって言ってるの!
それに、あたし音楽ってよくわかんないし。」
あたしの必死さが伝わったのか、安田は
「ん〜。
じゃ香織ちゃん!
今日の帰り行こ〜よ。」
だって。
よかったね!
香織。
あたしはその場をいったん離れて結衣のとこへ行った。
進藤結衣は、保育園からの友達。
「結衣〜。」
「あっ、小波〜。
どうした?」
「いやさ〜。
香織と安田がいい感じだから〜。」
「ああ〜。
なるほどね〜。
小波も大変だね〜。」
結衣のおっとりした口調に癒される。
「あの2人って付き合ってんの?」
って哲平があたしと結衣の間に割り込む。
「まだだよ〜。
今香織が一生懸命アピってんの。」
結衣も笑いながら頷く。
「でもさ〜。
安田って結構モテるからな〜。」
って哲平がにやにやしてる。
「え?
そうなの?」