原田君が差し出したハンカチを受け取った瞬間…
「……ごめん…」
えっ…
原田君…?…
私は原田君に…抱きしめられた。
「ごめん…だけど俺凜花ちゃんが本当に好きなんだよ…だからそんな顔されたらほっとけないよ…」
ギュッと抱きしめる腕…は…陵弥じゃない…
ドンッ…
「…ごめんなさい」
私は原田君の身体を離すとその場を駆け出した。
部屋に入ると電気も付けずにベッドに潜り込んだ。
陵弥の匂いのするベッド。
淋しくて…
…苦しくて…
原田君の腕を掴んでしまいそうだった……
陵弥……私を抱きしめてよ……
「凜花に触りてぇ…」
そう言って私を抱いてよ。
たった1人の真っ暗な部屋で、声を上げて泣いた。
淋しくて……
淋しくて……
どうしようもなかった。
陵弥がいなくなった部屋の中で…
一睡も出来ないまま朝を迎えた。

