顔を上げると、真っ直ぐに私を見つめる原田君の瞳。
…吸い込まれそうだった…
「…ごめんなさい…私は」
「アイツは凜花ちゃんを置いて行ったんだろ!!」
私の言葉を遮る様に原田君が声を荒げた。
「偉そうな事言ってた癖に、凜花ちゃん泣かせて置いて行くなんて、そんな酷い奴なんか忘れろよ!!」
…酷い奴…?…
忘れろ…?…
「……何が分かんの…」
「えっ?」
「陵弥の何が分かんの?
私達の事、何も知らないのに勝手に酷い奴だなんて言わないで!!」
私はその場から走り出した。
「凜花ちゃん!!」
直ぐに追い掛けて来た原田君に腕を掴まれた時…
私の頬には涙が伝っていて……
「…ごめん…」
そう言って、原田君がハンカチを差し出した。
初めてだった……
陵弥や沙織達以外の前で泣くなんて。
ただ…陵弥を否定される事に腹が立ったんだ。
待ってて…そう言われた訳じゃないのに、待ってると言った自分が否定されたみたいで……
嫌だった……

