外しかけていた木村の制服のリボンをまたつけなおした。 「…ははっ、してくれないんだ…?」 木村は一瞬悲しい表情を見せたがすぐに笑顔に変わった。 「…気分じゃなくなった」 そう言って俺はごまかした。 「…未都??」 「ちげーよ」 「じゃあちゃんとあたしのこと愛してよね…」 普段の強い口調の木村はいなかった。 「もちろん」 そう言って俺は一粒の涙を流した。