「ね、ね。私おなかすいちゃった! アジのフライが食べたい!」 無邪気に笑う彼女に苦笑を返しながら、僕らは水族館をあとにする。 天真爛漫で子供みたいな彼女の方が、案外僕よりもずっと大人なのかもしれない、なんて思いながら今日の昼食に思いを馳せた。 たとえば海の底にいるとして、二人でアジを堪能するのも悪くないかもしれない――なんて。