「アイツに…弘明に、何にもされなかったか…?」 あぁ。 弘明か。 「されてないよ。 大丈夫だってば」 思わずふっと笑ってしまった。 子供じゃないんだから。 「なぁ、キスしても…いいか?」 「何よ、いっつもそんなの聞かないじゃない。 急にしてっ……ん…」 「うるさい」 静かな車内に、あたしの吐息が漏れる。 何なのよ、ほんっとワケわかんない。 でもだんだん、吐息と熱と晋也さんの香りに頭がくらくらして、何も考えられなくなる。 手足がしびれて力が入らなくなって……