「それよりお前、晋也さんに報告行ったのかよ?」
「あー…忘れてた。 また薪持ってくるからさ、ついでに晋也さんに報告しといて」
そう言って少なくなった薪をさらに弘明の腕の上にガラガラと乗せる。
「おいっ…ちょ…那奈……」
よろしくねー、と手を振りながらあたしはまた元来た道を戻っていった。
今は、あんまり晋也さんと話したくない。
勝手なあたしの気分だけど、晋也さんに嘘つかれてたみたいで気分が悪い。
弘明はあたしと同い年だから何かと話しやすいし、お願いもしやすい。
だからあたしはいつも、こうやって弘明でクッションの役割を果たしてもらっていた。
また……今回も。

