「弘明! ちょっと助けて!」
今にもすごい音をたててあたしの両腕から落ちそうな薪を必死で足を使って押さえる。
「……何やってんのお前」
あたしを哀れむような目で見ながら、弘明はあたしの持っている薪の半分以上を
ひょい、と軽々しく持ち上げた。
「弘明が薪取ってきてって言ったんでしょ。 1人で持ってくるの大変だったんだから」
「誰が1人で行けっつったんだよ。 こんなん1人じゃ無理に決まってんだろーが」
「ここまでは1人で持ってこれてたもん!」
あたしはだいぶ少なくなった薪を持ち直しながら、負けじと言い返す。
「あーハイハイ。 もーいいよ、分かったから」
「あーのーねー……」

