涙が溢れて 流れそうになる。 慌てる彼は 心配そうに 「どうしたの?」 と、アタシの顔を覗き込む。 『なんでもないよ』 と笑った拍子に 瞳に溜めていた涙が 筋となって頬を伝った。 アタシには 心配してもらう権利がない。 本当のアタシを知れば 彼は間違いなく アタシを嫌いになるだろう。 だけど、彼を騙し続けるなんてもうできない。 明日 彼の前から 姿を消そう。 そう思った瞬間だった。 「あれ?白崎?」