HANABI/花/奈/美



「もう…朝の5時やけど…」



「あー…ほんまやな…花奈…眠いんか」



「んなことないけど…バイト中じゃなかったん」



「バイトは電話した時には終わっとったから…」



「ならいいけど…」



「花奈…オレの歌聴きたい」



「せやな…聴いてあげてもええよ…」



「なんかだんだん…関西弁増えて来てへんか…ま…そんなことどうでもええか………ほな行くで…」



そう言うと…KはアカペラでEXILEの歌を歌い始めた…






ーーやっと…出会えた…
気付いた時は遅くて…






ーーゲッ………マジで………atsushi程じゃなくても…上手いじゃん…





Kが携帯ごしに歌ってくれたのは…アタシもKも一番好きな「運命のヒト」…


さすがにバンドやってるからか…atsushiほどでもないけど…上手かった…




フルコーラスで聴いて…アタシの中で…Kとヒロが妙に交差して…



涙が溢れて来ていた。