「まじムカつくんですけど」


1人の子が言った。


「謝れっつうの。」

もう1人の子も言った。

「そうよ。知らんぷりしないでさぁ!!」


また言った。

だからあたしも「そうだよ!」って言った




本当に、奪ったのかどうかはわかんない。

確かにお団子ヘアーをしていて、童顔のあたしには羨ましいほど大人っぽい顔だち。






まぁ、

どうでもいいけど。



「つか、美香の団子ヘアーまじ邪魔。」

「似合うと思ってんのー?」

1人の子が美香に近づいていく。


その瞬間、ヤバい感じがした。

「邪魔だからさ..」


え、ちょっと…





「やめてよぉ!!」



初めて美香のちゃんとした声を聞いたかもしれない
あまりの声の大きさに驚いた。


「あんたら、いい加減にしてよ。1人じゃ何も出来ないくせに!!」



その言葉はあたしの胸に突き刺さる言葉だった



「な、何よ!!」


1人が美香に飛びかかろうとしたとき

チャイムがなった





1人じゃ何もできない…


確かにそうだね