―


「美香!!」


「え、奈美・・・!!」



「?
何、そんな驚いてるの?」

「え、だって、昨日の反応で来てくれないと思ったから」



あたしは苦笑いを浮かべる

確かに、行くかどうかは迷った

だって、見送りにまで来てしまうと離れられなくなりそうで...


でもお母さんから話しを聞いてからは、行かなきゃって思えて。








「奈美、日焼けしたね〜」

「そう?だったら美香もじゃん!!」


「あたしは毎日、日焼け止め塗ってたもん!」


「でも美香、悲しいお知らせがあるよ」


「えー何!?」


「後ろの首、おもいっきり日焼けしてるから」



「まじで〜!?普通に日焼けしてるより恥ずかしいじゃん!!」




今日がお別れなのに、特別な事もせずに、いつも通りおしゃべりをして―

いっぱい笑って...



あっという間に新幹線が来た


中から美香の両親が手招きをしている




「そろそろ、行かなきゃいけないね」


「そうだね」



「・・・」


急にお互い喋れなくなる



「奈美...」


「ん?」



「奈美は1人じゃないからね」


「―っ!」



その言葉で涙がボロボロ落ちてきた



「あたしは、ずっと奈美の味方だから」


「うん。ありがとう」



美香はニカッと笑って新幹線の中へ入ってゆく






「美香っ!!」


「?」











「ずっと友達だよ!!」


「あったり前じゃん!」




―パチン!


「痛いってばー涙出たじゃん」



「美香が強いんだよ!」



お互い泣いて笑って...





ドアが閉まり、おもいっきり手を振った