ヒュー バンッ


「綺麗だね〜」

「そうだね!!」


花火大会当日

自分の着てきた服を恨む

肩幅が広いあたしがタンクトップを着たせいで、どうみても


…男のバスケット選手みたい



対して、風に長い髪をなびかせながら歩く美香は、いつもと違ってなんか素敵。




「てゆーか、奈美食べ物買いすぎー!!」

「え?」


美香の指摘で気づいた



「せっかくの、花火大会じゃん!!」


「せっかくのって言葉、おかしいと思うんですけど〜」



そう言って2人で笑いあった


美香といれば、なんか落ち着く。


たまに、沈黙になるときもあるけど、全然気まずくなんない


別に普通

みたいな感じ





あ、そろそろだ


「ねぇ、美香ちょっと座んない?」


側にあったイスに座った


「んと…さぁ」

「ん?」



「あたし、美香にひどい事したじゃん」


「うん…まぁ、、ってか、なに?急に」


「本当に、本当に美香に感謝してるんだ。」


「ごめんなさい。そして、ありがとう」



「うん!」




「で!美香に伝えたい事があるの!!」


「?」



ヒュー



バ-ンッ



空に上がったのは、

『ともだち』の文字




「なに?これ奈美がやったの?」


「うん。あたしとずっと友達でいてくれる?」




「当たり前じゃん!」



美香があたしに抱きついてきた


暖かい涙が肩につく




雑誌に書いていたんだ

上げてほしい文字を頼む事ができるって。



これは、あたしの心からの本当の言葉


美香



ずっと

ずっと


ずーと




友達だよ