何も言わず雫は玄関に向かった たぶん雫も堪えられなかったのだろう 美香もその後に続く その時だった ドンッ 明の隣にいた女と肩がぶつかった 『いた〜い。気をつけてよ』 女は感に障るイントネーションで美香に言い放った 『ふざけん…アレ?』 美香が何かに気づく それは女の耳に付けられたピアスだった 『何よ?』 不思議そうに女が首を傾げた 『お前が…弘樹の本命かよ。まぁ今更どうでも良いけど…』 『はぁ?何言ってるの…優子は明の女だし!』 ………