まどかを抱いている間 タテはずっとやさしく。 まどかをほめ続けた。 好きな人に抱かれる うれしさと。 手に入らないであろう その人といる つらさと。 そんな複雑な思いが まどかの目に 涙をうかばせ。 その涙を隠す まどかと その涙に 気づかないふりをする タテが 欲望にだけ 素直に すごしたその夜は 二人の思いには 関係なく すぎていった。