そのときタテがふりかえった。 「どしたの?静かだね」 急にはなしかけられても とっさに答えることができない。 タテがまどかの視線をおう。 視線の先にはコルクボード。 「ああ、昔の写真。 俺、若いだろ?」 冗談をいってこちらを向く。 完璧な笑顔。 ・・・。 やっぱり。 そうやってぼやかすんだね。 じゃあ、仕方ない。 私も自分をごまかすよ、 だってあなたがすき、だから。