「あたしは山田アンというけどあんたは?」って廊下を歩きながら言った。

「…小松カエデ。」

「じゃカエデちゃん!」

「呼び捨てじゃダメだよ!」

「ふん!カエデちゃん落ち着いてよー!もうする着くし。みんなに紹介しよ!好きなろうと思う」

ズボラっこのクラブに着いて気づいたのは普通の部活じゃなかった。もう他の生徒たち帰っていて、木下クンに告白したのも自分のバスケ部の後だったし。木下クンの顔を頭で見て心苦しくなってきた。

初めての失恋、そして初めての強請。幸い一日でしょ?