お酒は呑めるけど…、強いってわけじゃないしねぇ。芹沢さん達の呑む量は凄いって訊くし。


はぁ…、今から憂鬱。



部屋に入り羽織の隊服を脱ぎ丁寧に畳む。
着流しで行こうかと思った優真だが今着用している袴のまま行く事にした。


再び廊下へと出た優真は前方から沖田が此方に向かって歩いてくるのに気付いて暫しの間じっと見ていると、その視線に沖田も優真に気付いたようだ。



「優真さーん!訊きました?本日の夕餉は魚らしいですよ」



なんとまあ幸せそうな顔しちゃって。



手を大きく振りながら足早に近寄ってきた沖田に優真は溜め息を吐いた。



「あれ?嬉しくないんですか?何時もなら目がパァァッて輝くのに」



魚は好きだけどそんな反応をした覚えはない。



「パァァッて何…実は今から出掛けるから夕餉は食べれないんだよね」

「何処に行く…って、あっ、斎藤さーん!」