「土方さん…副長助勤の欄に私の名前があるけど…」

「ぁあ゛?当たりめぇだ」

「いやいや。あんまり他の隊士と関わらないようにしてる私がやれるわけないから」



“色々と面倒”という理由で極力試衛館一派にしか関わらないようにしている優真を知っていて副長助勤にした土方に呆れたように優真は言った。



「お前はやれるさ。俺が今迄のお前を見てきて言ってんだ、間違いねぇよ。
それになぁ、幹部でもねぇのに一人部屋だと怪しまれるだろぉが」



確かに。

大体の隊士は大部屋で雑魚寝状態だもんね。浪士組の頃からいる人達は一人部屋だったり二人部屋だったりするけど。



「…しょうがないか…」

「フンッ、お前に拒否権はねぇよ。
そうだ、山崎を紹介しねぇといけねぇんだったな。おい、山崎!」



土方と優真しかいないこの部屋で土方は然程大きくない声で山崎を呼んだ。

天井の方からカタッと音がし、優真は顔を上げて音がした方を見る。
すると一ヶ所だけ天井の板が外されており、其処から黒い塊が落ちてきて優真はビクッと肩を揺らした。