「それなら優真さんも稽古に参加させません?」


「えっ!?でも女が剣術って…俺はいいと思うけど、反対する人も出てくるんじゃない?普通女が剣術なんてやらないし」


沖田の言葉に驚愕して藤堂は目をぱちくりさせた。


「大丈夫ですよ。
私が他の人も説得させます!」


それに私は強い方と稽古をしたいんですと妖しい笑みを浮かべる沖田。背後から黒い何かが出ている。



一方、手拭いで汗を拭きながら黙って会話を聞いていた優真は、これは断っても無理に稽古に参加させられるなあと悠長に考えていた。

まあ、なんだかんだで剣術が好きな優真は端から断る気などないが。








この翌日から優真は、稽古に参加する事となる。

最初は難色を示していた者も藤堂の試合の話と沖田の脅迫…ではなく、説得で、了承してくれたのだった。