東京エトランゼ~通りすがりの恋物語~

そうだ!

遠足といえば!!

「ロムに渡したいものがあるんだァ~♪」

「渡したい…もの?」

「ジャーン♪」

自分で効果音を付けて、後ろ手に隠していたギフトをサッと差し出す。

「ロムのためだけに用意したアメリカみやげだから、他のコたちにはナイショだよ♪」

あたしが、そう言いながら“しーっ”と指の前に人差し指を立てると、彼もキョロキョロと辺りを気にしながら…、

「あ、ありがとう」

…と言ってギフトを受け取ってくれた。

「ねぇ、開けてみてよ、ねぇ♪」

「えっと…今ココで…?」

「うん♪」

「いいよ、家に帰ってから開けるから…」

「アメリカではフツー、プレゼントはもらったその場で開くもんだよ」

「だからココはアメリカじゃない、って…」

「ゴメン。でも開けてみてよ。あたし、ロムの喜ぶ顔が見たい♪」