東京エトランゼ~通りすがりの恋物語~



「………」


「だからアシくんに抱かれたあとは、夜中にひとりでこっそりホテルを抜け出して……それで自殺するつもりだった……」


「………」


「だから病気で死ぬんじゃないけど、結果的に死ぬことには変わりないんだし…全部が全部ウソってワケじゃないよ……」


「………」


彼は黙って、あたしの顔をじっと見ている。

だけど何も言わなくても、その顔に「オイオイ、いーかげんにしろよな…」と書いてあるのがハッキリ分かる。


「怒った…?」


「………」


「そりゃあ、怒るよね…フツー……“もうすぐ死ぬ”なんて言って、さんざんワガママに付き合わされたんだし、ホント、“ふざけんな”ってカンジだよね……」


「そのとおりだ。ふざけんな」