東京エトランゼ~通りすがりの恋物語~


「えっ…でもロムからアンタたちが付き合ってるって聞いて、あたし、デカ島にはNGの返事をちゃんとしたよ」

なんならケータイの送信済みメールのフォルダに、あのとき送ったのが残っているから、証拠として見せてあげてもいい。

「あのさ、あたし、アメリカから帰ってきたアイを見ていて思ってたんだけど…」

「え…」


「アンタ、やることがイチイチやらしすぎるよ」


「あ、あたしのどこが“やらしい”のよ!?」

思わず大声が出てしまった。


あたしの大声に反応したまわりの買い物客たちの視線が一斉に突き刺さる。


「…!」


足早にその場を立ち去ると、あたしはトイレの個室に駆け込んだ。

他の個室にはいま誰もいないのは分かっていたけど、念のため、あたしは口元を手で覆いケータイに向かって小声で話した、

「…あたしのどこが“やらしい”のよ?」