他人ごと

恭子はそれですっきりするかもしれないが。
やはり真実を話しておくべきだった。 今さらだけど。いつの間にか、他人ごとではなくなっていた。 下手すると、真面目な山本に田中以上に恨まれるかもしれない心配が頭をよぎった。 こんな時、当事者より悪くなるパターンがある。
あの馬鹿田中の悪の方程式がここで生かされとは。
この後のことだけど。
田中は恭子が山本に真実を告げたことなんて知らなかった。
頭が弱いのか、あそこまで罵倒した恭子を信じているなんて。 田中は部屋のテレビを見て笑っていた。 すると、凄い勢いで玄関のドアが開いた。 そこには、凄い形相した山本が立っていた。
多分、錯覚だと思うが、日頃は見えないが頭から湯気が出ていたはずだ。
さすがに馬鹿な田中もこの状況がわかった。
田中は山本に圧倒され、座ったまんま後ずさりした。