~天使はふたたび舞い降りる~

転勤を控えて
職場では毎日のように
飲み会が続く。



「もう酒はいらないな~」


引っ越しのために
ガラ~ンとした部屋の中で
大の字になって仰向けになる。




「奈楠、早く帰ってこないと
俺もうここで待つの無理だぞ。」



つぶやいた。




はっと気が付き
俺は奈楠の祖父に会いにいった。




家の外で庭の花に水やりを
している奈楠の叔父に
声をかけた。



怪訝な顔をされたけれど
名刺を渡した。