シャワーから出てきた四季に
あついココアを渡した。


「ありがと…」


はにかんだ表情で
ココアにふーっと息を吹きかけた。



「美味しい…」

少女のような笑顔が
可愛かった。


「四季……」


「はい……」


「俺……」


四季が抱きついてきた。


「わかってる……
奈楠さんを選ぶんでしょう?
もうあなたの心は決まってる。」


「ごめん。」


「気にしないで……
言ったでしょう?
結婚前提に付き合っている人がいること。」


「ごめん……」



「ただ、あなたの口から
聞きたかったの。
別れをはっきり……」



そう言うと
俺の胸にしがみついた。


「四季……?」


言っていることと
行動が違っている。
四季の心の葛藤を感じた。