リビングには、たくさんの写真が
アトリエのように
飾ってあった。


サッカーの写真と
トロフィーがきれいにならんでる。


 理想的な家族の図



 うらやましいな・・・


俺には
そんなことも遠い世界だ。



この家はきっと
彼をはさんで笑いがたえない
家だったんだろう。


丁寧に飾られた
写真の数々に
癒された気がした。



両親は、これから先も
この空間の中で
旅立ってしまった息子と
生きて行くんだろう・・・・



どれだけ泣いただろう
母親の背中を見つめた。



「わざわざ、喜びます。」


母が案内してくれた部屋には
中村が微笑んでいた。



思わず俺は

「おお!!」っと声をあげた。