「おまえさ、あれから全然?」


「女?
その気になれない・・・・」
俺は嘘のように
その気にならなくなった。

「大丈夫か?」


「そうなんだ・・・って
なんか疲れちまったさ。」



「奈楠ちゃんなんとか探せないのか?」


「今は個人情報も厳しいから。
行き詰っちゃってる。
でも必ず探すから・・・・」


「純愛だな。
あの女ったらしが・・・」



「俺が真剣になったら
結構純愛なんだぞ。
知ってるだろ?」



素良の飲む手が止まった。



「ごめん、ごめん~
今に愛恵ともそうなったりして。」



「おまえだけは絶対にやだな。」

素良が大袈裟に言って
爆笑。



「そう言えば、どうした?
もう一人の純愛の先生・・・?」



一気に酔えなくなる
質問だった。