「大変だ~すげー雪だよ。
ここんとこひどいな・・・・」


「記録的だって
テレビで言ってた。」



「まずいな~今日は車はダメか・・・」



外は大きな雪の粒が降り続く。



「私は好きだよ。
雪の日・・・・・・。
芳樹に会いに行った時も
雪が降ってた。
あの時・・・声かけてよかった。」



奈楠がコーヒーを差し出した。




「俺は白い天使に見えたぞ。」



「雪は汚いものも
覆い隠してくれる。
真っ白な純白の白色に
私を隠してくれるから・・・」



「おまえは汚くなんかないし
どうした?」




「ただ・・・
雪がきれいって言いたかった・・・
それだけだよ。」



「奈楠もな・・・・」

奈楠の頬にキスをしたら
一瞬驚いた顔をして


満面の笑みで
俺を見つめた。





窓の雪と奈楠が重なって


「きれいだよ、奈楠・・・・」
と言った。